登記簿の読み方~その7~
本日は登記簿の読み方、第7回となります。
今回はまた少し不動産登記簿へ話を戻します。
このシリーズのその1から4までで大まかな不動産登記簿の説明を致しましたが、 今回は不動産登記簿を申請する時に、追加することができる情報、
「共同担保目録」についてお話致します。
そもそも「共同担保目録」とは何か。
事前お伝えしたように不動産登記簿の乙区には所有権以外の権利が記されております。
そのうち、抵当権及び根抵当権はその担保にとる不動産を複数設定する事が出来ます。
この状態が所謂、「共同担保」となっている状態です。
つまり「共同担保目録」とは、目録がついている抵当権や根抵当権に、
どの不動産が担保入りしているかを示す情報、担保物件一覧表のようなもとになります。
通常は、不動産取引や銀行取引などで目にする情報になりますが、
この「共同担保目録」は別の使い道をする事が出来ます。
例えばおじい様がお亡くなりになり、相続が発生したと致します。
相続手続きの際に、相続財産の調査をするにあたり、
登記簿を見ていると既に抹消された、債務者がおじい様の抵当権が記録されています。
その場合、その抹消された抵当権の共同担保目録をみることで、
おじい様の、こちらで把握できていなかった資産が見つかる可能性がございます。
※この場合、共同担保目録を申請する場合は、「全部(抹消を含む)」にチェックを入れます。
おじい様が自分の担保として抵当権をつけた場合、
その抵当権にはご自分の不動産が共同担保として入っている可能性が高いためです。
相続登記の現場でよく遭遇する事例としては、
相続財産がもれていた。という事になります。
共有地や遠い山林などは、権利証等がなかれば把握しづらくなっています。
ご不明な点等は、お気軽にお問い合わせください。