自分を介護してくれた息子のお嫁さんだけに自分の財産を全てを託したい。はたして可能?
Aさんはその年、80歳になる男性でした。
80歳という区切りにあわせて遺言書を作成しようと相談にいらっしゃいました。
Aさんは定年まで仕事の鬼として働き、一財産を築いたそうです。
しかし、働き過ぎの反動か、定年後に体が少しずつ悲鳴をあげ始めました。 病院と自宅を往復する毎日。思うように体が動かず周りの助けが必要なまでになっていました。
若くして奥様を亡くされ、息子夫婦とその家族と二世帯で過ごしていたため、その助けは息子やそのお嫁さん、嫁いでいった娘たちとなっていきました。
はじめは快く色々尽くしてくれた息子たちも次第に手を離すようになっていきます。 挙げ句の果てには耳に余る罵声や侮辱を浴びせられる毎日。 そんな中、お嫁さんだけは献身的に介護し続けてくれているようです。
そこで実の家族に愛想をつかせたAさんは自分の財産を全てお嫁さんに託したいとお考えでした。
相談の結果、自筆で遺言書を残して頂き、当事務所を遺言執行者として指定の上、その遺言は大切に貸金庫にお預かり致しました。