会計限定監査役 2016/01/29

こんにちは。

司法書士の荻野です。

 

平成26年6月公布の会社法の一部を改正する法律等が平成27年5月1日に施行されてから、半年以上経ちます。この法律等の施行の内、私自身への備忘録も含めて、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある旨」が、登記事項になった件で私が気になった点についてお話致します。(なお、特例有限会社は当該登記の必要はありません。)

 

詳しい要件は法務省のHPをご覧いただくとして、私が気になった要件は、「平成18年4月30日以前から現在まで株式の全部について譲渡制限の規定がある」という点です。

 

古くからある中小規模の会社様は平成18年4月30日以前から株式の譲渡制限の定めがあることが多いため、かかる会社様は監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるとみなされることが多く会計限定監査役である旨の登記をすることに問題はほとんどありません。しかしながら、平成18年5月1日以後に株式の全部について譲渡制限の規定を設定した会社様の場合は、会計限定監査役である旨のみなし規定が適用されません。そのため、定款で監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定していなければ、会計限定監査役である旨の定款の定めを登記する必要はありません。

 

会社法の一部を改正する法律等の施行後、最初に監査役が就任または退任する際に、監査役の株式の全部について譲渡制限の規定があるからといって、安易に監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定する定款の定めがある旨の登記が必要と思いこまず、平成18年5月1日以後に株式の全部について譲渡制限の規定を設定したのか、また、定款を変更して監査役の監査の範囲を会計に限定したのか、それとも、限定していないのか、しっかりと定款等を確認することが大切となりますのでお気を付け下さい。