空家相続税対策2 2017/02/02

こんにちは!司法書士の森下です。

 

前回は、空き家を相続する場合の税務上のポイントとして、

1.相続税の基礎控除が引き下げられた事 

2.小規模宅地の特例

について、お話ししました。

 

今日は、老人ホーム等に入所していて相続発生前に空き家となっていた自宅の敷地について考えてみましょう。

 

3.相続発生前に空き家となっていた自宅の敷地は小規模宅地の適用は受けられるか?

 

被相続人が居住していた自宅の建物を離れて老人ホーム等に入所したような場合には、一般的には、それに伴い生活の拠点も移転したと考えられますが、自宅での生活を望んでいて、いつでも居住できるよう自宅の維持管理がなされている場合には、病気療養のため病院に入院したのと同様な状況にあると考えることもできるので、老人ホーム等へ入所したからといって一律に生活の拠点を移転したものとみるには実情にそぐわないこともあります。

 

そこで、老人ホーム等に入所したため、相続開始の直前にも、それまで居住していた建物を離れて生活していた場合、下記に記載の状況が客観的に認められるときには、その建物の敷地は、相続開始の直前においてもなお居住の用に供されてた宅地等に該当するものと考えられます。

 

<改正前>

 

国税庁のホームページ質疑応答事例「老人ホームへの入所により空家となっていた建物の敷地についての小規模宅地等の特例」では、小規模宅地の特例が受けられる要件として以下の要件を満たす必要がありました。

 

(1)介護を受ける必要があるため、老人ホームへ入所することになったものと認められること。

 

(2)被相続人がいつでも生活できるようにその建物の維持管理が行われていたこと。

 

(3)入所後あらたにその建物を他の者の居住の用にその他の用に供した事実がないこと。

 

(4)当該老人ホームは、被相続人が入所するために被相続人又はその親族によって所有権が取得され、あるいは終身利用権が取得されたものではないこと。

平成25年度税制改正により、要件が下記のように変わりました!

 

<改正後>

 

平成25年税制改正において、以下の2つの要件を満たす場合に、小規模宅地の特例を適用することができるようになりました。

 

(1)介護を受ける必要があるため、老人ホームへ入所することになったものと認められること。

 

(2)その建物を事業の用(貸付も含みます。)又は被相続人又はその被相続人と生計を一にし、かつ、その建物に引き続き居住している親族以外の者の居住の用に供されていないこと。

 

要件が4つから2つになったんですね。

 

では、要件(1)をもう少し詳しく見ていきましょう!

 

改正前は、「身体又は精神上の理由により介護を受ける必要があったため入所したこと」という要件は、特別養護老人ホームについてはこの要件を満たすこととされ、それ以外の老人ホーム等への入所では入所時の状況に基づき判断されるとして明確な規定がありませんでした。

 

25年の改正では、適用となる老人ホーム等が明文化され、要介護認定又は要支援認定を受けていた被相続人が次の住居又は施設に入居又は入所していたこととされています。

 

①認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居

②養護老人ホーム

③特別養護老人ホーム

④軽費老人ホーム

⑤有料老人ホーム

⑥介護老人保健施設

⑦サービス付き高齢者向け住宅

 

被相続人が要介護認定等を受けていたかどうかは、相続開始の直前に要介護認定等を受けていたどうかにより判定されます。

 

都市部の場合には、相続する土地の課税評価額を80%減額できるかどうかで相続税が課税されるか否かが決まる場合もあります。相続税額も大きく変わることになりますので、小規模住宅用地の特例を受けられるか否かはとても重要です!

 

親の家をどうするのか、ご両親が元気なうちから家族でぜひ検討しておきたい課題ですね。

 

 

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