相続人廃除とは? ~あいつには遺産を渡さない~ 2014/03/10

こんにちは!司法書士の森下です。

 

今日は、相続人廃除についてお話しします。

 

特定の相続人に相続させたくないという場合、

その相続人の相続権を奪うことができます。

それを「相続人廃除」と言います。

 

廃除する対象となるのは、「遺留分を有する推定相続人」です。

遺留分のない兄弟姉妹は、廃除の対象とはなりません。

兄弟姉妹に相続させたくない場合は、遺言で相続させないことができるので

廃除の対象となっていないんです  😕

 

相続人の廃除には、生前に家庭裁判所に申立をする方法(生前廃除)と

遺言で特定の相続人を廃除したいと意思を書いておく方法(遺言廃除)があります。

遺言に書けば相続人の廃除ができるのではなく、被相続人が亡くなった後に

遺言執行者が家庭裁判所に申立をする事になります。

 

でも、「親のいうことを聞かないから」「性格が合わないから」「ケンカしたから」

などの理由では認められません。 🙁

 

被相続人に対して虐待、重大な侮辱、著しい非行などを行っていた場合に限られます。

「著しい非行」は、わかりにくいので、著しい非行と認められた判例を見てみましょう。

 

●推定相続人(長男)が借金を重ね、被相続人(父親)に2000万円以上を

返済させたり、債権者が被相続人宅に押しかけるといった事態により、

被相続人を約20年間にわたり経済的、精神的に苦しめてきた事案

(神戸家庭裁判所伊丹支部平成20年10月17日審判)

 

●被相続人が70歳を超えた高齢であり、介護が必要な状態であったにもかかわらず、

被相続人の介護を妻に任せたまま出奔した上、父から相続した田畑を

被相続人や親族らに知らせないまま売却し、妻との離婚後、被相続人や子らに

自らの所在を明らかにせず、扶養料も全く支払わなかった事案

(福島家庭裁判所平成19年10月31日審判)

 

廃除の調停が成立し、又は審判が確定すると

被廃除者である相続人は直ちに相続権を失います。

相続人廃除が認められても、後に取り消す事はできます。